『パワー・オブ・ザ・ドッグ』は2021年12月1日に配信が開始されたNetflix映画。(それに先立ち11月19日から一部劇場でも公開されました。)
基本情報
出典:映画.com
原題 | The Power of the Dog |
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製作 | 2021年(ニュージーランド、オーストラリア) |
配給 | Netflix |
時間 | 128分 |
スタッフ
監督 | ジェーン・カンピオン |
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脚本 | ジェーン・カンピオン |
原作 | トーマス・サベージ |
音楽 | ジョニー・グリーンウッド |
キャスト
ベネディクト・カンバーバッチ |
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ジェシー・プレモンス |
キルステン・ダンストン |
コディ・サミット=マクフィー |
ほか |
NETFLIX映画『パワーン・オブ・ザ・ドッグ』がかなりいい映画だったのでご紹介します。
あらすじ
出典:映画.com
1920年代のアメリカ・モンタナ州。フィル(ベネディクト・カンバーバッチ)とジョージ(ジェシー・プレモンス)の兄弟は、牧場を経営するカウボーイ。
弟のピーターが未亡人ローズと結婚し、連れ子のピーターが牧場にやってくるが、フィルは2人を目の敵にしていた。
しかし、ある事件をきっかけにフィルの心にも変化がおこりはじめる。
タイトル『パワー・オブ・ザ・ドッグ』とは?
本作のタイトル『パワー・オブ・ザ・ドッグ』は直訳すると「犬の力」旧約聖書の詩篇22からの引用です。
この詩篇はキリスト教のなかで、イエス・キリストが十字架にかけられる様を預言したものと言われています。
特に本作と関わりが強いと思われるのがこちらです。
訳:犬はわたしをめぐり、悪を行う者の群れがわたしを囲んで、わたしの手と足を刺し貫いた。
”Deliver my soul from the sword, my precious life from the power of the dog.”
訳:わたしの魂をつるぎから、わたしのいのちを犬の力から助け出してください。
これが観賞後に読み返すとさらに関連性がみえてきて面白いです。詳しくは考察に。
見どころ
冷酷な牧場主を演じるベネディクト・カンバーバッチ
ベネディクト・カンバーバッチが冷酷な牧場主フィルの心の内を繊細に演じます。フィルは常に粗暴な振る舞いをする一方で、音楽や文芸に精通する繊細な一面ももつ人物。外面的な激しさと内省的な性格を合わせ待つ歪なキャラクターは本作の魅力の一つといえます。
緊迫の人間ドラマ
本作は常にかすかな緊張感がただよう人間ドラマ。牧場主フィルとジョージとその妻ローズ、連れ子のピーター、4人を中心に展開する物語には常に不穏な空気がつきまとう。徐々に緊迫していく物語からは目が離せません。
ジョニー・グリーンウッドが手がけた映画音楽
本作もう一つの魅力はジョニー・グリーンウッドが手がける劇伴。牧歌的な空気感にシリアスな雰囲気をそっと忍ばせる絶妙なバランス感覚で、物語を演出しています。
Amazon primeならサウンドトラックをすべて視聴可能です(下記リンク参照)
The Power Of The Dog (Soundtrack From The Netflix Film)/ジョニー・グリーンウッド
感想
おすすめ度 | 4.5 |
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ストーリー | ☆☆☆☆☆ |
音楽 | ☆☆☆☆ |
映像 | ☆☆☆☆ |
キャスト | ☆☆☆☆☆ |
5段階評価です
無駄のない巧みな脚本による人情劇。荒涼とした風景と音楽による演出もハマっていました。
『パワー・オブ・ザ・ドッグ』の評価をチェック
3つの映画評価サイトIMDb、Filmarks、Rotten Tomatoesから『パワー・オブ・ザ・ドッグ』の評価をまとめてみました。
全体的に、7割以上の高評価傾向です。
IMDbでは、7点以上の評価が全体の60%以上となっています。
出典:IMDb
Rotten Tomatoesmでは、8割を超える高評価。
批評家が一般の評価を上回っています。
Filmarksでも同様の高評価。
日本国内でも高評価といえそうです。
出典:Filmarks
NETFLIXと一部の劇場公開ということが悔やまれるほどの高評価。チャンスがある方は是非ご覧いただきたいです。
ここからの考察では、一部ネタバレも含みます。
ぜひ本編視聴後にご覧ください。
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