(画像は、サントリー公式および映像からお借りしています。)
『式日』で彼女とカントクが飲んでいたお酒ってなんなの?
『式日』基本情報
時間:128分
配給:徳間書店
監督:庵野秀明
脚本:庵野秀明
原作:藤谷文子
主題歌:『Raining』Cocco
岩井俊二
藤谷文子
大竹しのぶ
松尾スズキ(声の出演)
林原めぐみ(声の出演)
ほか
こんにちは、猿こまです(@aoi_saru)
今回は、映画『式日』に登場したお酒「メーカーズ・マーク」について。
ウィスキー検定2級(元バーテンダー)の私が解説します。
メーカーズ・マーク基本情報
製造元:メーカーズマーク・ディスティラリー社
原材料:グレーン、モルト
アルコール:45%
『式日』登場シーン
劇中登場シーン。瓶から直で回し飲みする「彼女」と「カントク」。
式日というモチーフに対して、祝酒といったところでしょうか。
瓶から直接のどに流し込むインパクトのあるワンシーンです。
実はこちらが、かなりアルコール濃度の高いシーン。
先の基本情報にあるように、メーカーズ・マークのアルコール度数は45度。
ウィスキーとしては決してアルコールが高いわけではないですが、一般的な缶チューハイのアルコール度数が5度前後であることから、その違いは歴然です。
アメリカ、イギリス映画では、ウイスキーをストレートであおるシーンが頻出しますが、そもそも欧米人と日本人ではアルコール分解能力に差があると言われています。
そのうえ、あの飲み方をしたうえで眠らないとは・・・
彼女がいかに狂っているかが分かります。
『式日』とメーカーズマークの赤い蝋
本作に登場するモチーフとしてメーカーズマークが使用されたポイントは「色」と「デザイン」だとおもいます。
まず、彼女の部屋に存在するものはすべて赤色で統一されていました。
服、傘、電話、椅子、冷蔵庫など目につくもののほとんどが真っ赤で揃えられています。
さらに、地下には赤い祭壇に、赤い蝋燭が飾られている。
対してメーカーズマークはレッドトップと呼ばれるボトル上部の赤い封蝋がトレードマークのバーボンウィスキーです。
そのうえ、本物の赤い蝋を溶かして行われるボトルの封蝋は、地下の祭壇に飾られた赤い蝋燭ともイメージがリンクしています。
色だけでなく、モノの成り立ちや素材感もふくめて、とても世界観とマッチしていたとおもいます。
こういう細かい演出を考察するのってワクワクします。
レッドトップの手仕事感は、ぜひ実物も見てほしいです!
映画とお酒
お酒は映画には欠かせないアイテムの1つです。
モチーフとして登場することもあれば、それだけで1本の映画が出来てしまうほどに、映画との親和性は高い。
『式日』に登場したメーカーズ・マーク1本でも、その考察をふかめることができました。
映画の余韻をグラスを揺らしながら楽しむのもおつですね。
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