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愛してるって言っておくね|解説・レビュー 

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「愛してるっていっておくね」は、Netflixオリジナル作品として2020年11月から、配信が開始されました。

娘を失った両親の言葉にならない想いを、スケッチ風のアニメーションで表現した作品です。

こま助猿こま

全編12分の作品。短時間で集中して見れるのはありがたい。

映画情報

「愛してるって言っておくね」は、第93回アカデミー賞で短編アニメーション賞を受賞した作品です。

監督・脚本は「トイ・ストーリー4」の原案で知られる俳優のウィル・マコーマックと、同じく俳優・脚本家のマイケル・ゴビア。

第93回アカデミー賞では、短編アニメーション賞を受賞!Netflixで2020年11月20日から配信されています。

あらすじ

学校で銃乱射事件が発生し、突然の悲劇で我が子を失った悲しみと虚無感にさいなまれる両親の心のうつろいを描く

引用元:NETFLIX

モデルになった事件

『愛してるって言っておくね』には、モデルになったとされる事件があります。

「マージョリー・ストーンマン・ダグラス高校銃乱射事件」2018年にアメリカのフロリダ州で実際におきた事件です。

こま助
猿こま

当時のニュースでも大きく取り上げられました

米フロリダ州パークランドの警察は14日午後、ブラワード郡の高校で乱射事件があり、少なくとも17人が死亡したと発表した。容疑者は、退学処分になった19歳の元生徒で、自分も負傷して拘束されたという。

引用元:BBC NEWS JAPAN

劇中曲は、King Princessの『1950』(2018)

劇中曲として印象的な役割を果たしているのが、『1950』/King Princess。

King Princessは、NYブルックリン出身のシンガー・ソングライター。

『1950』は、デビュー曲であり、代表曲の1つです。

こま助
猿こま

すっごくピュアなラブソングなの!

サビを和訳するとこんな感じです。

So I’ll wait for you, I’ll pray
I will keep on waiting for your love

For you, I’ll wait
I will keep on waiting for you

以下和訳――――

あなたを待つわ、そして祈ってる
あなたの愛を待ち続けるの
あなたを待つわ
あなたの愛を待ち続けるわ
こま助
猿こま

歌詞をかみしめて、もう一回観るわ!

レビュー

人の親として、打ちのめされずにはいられない内容。

被害者の心に寄り添う物語は、事件についてもあらためて考えさせられます。

短時間に濃厚なメッセージが詰め込まれたアニメーションでした。

こま助
猿こま

今回のポイントは
「メッセージ」「影」「色使い」の3つよ。

ー以下ネタバレを含みますので、本編視聴後をオススメします。

メッセージ

本作は、被害者遺族の視点から事件にフォーカスしています。

被害者遺族の心情と記憶がメインで、事件の直接的な描写はありませんでした。

モデルになった「マージョリー・ストーンマン・ダグラス高校の銃乱射事件」では、被害者がPTSDになるほど凄惨な現場であったことが報道されています。

そんなシビアな題材を扱いながらも、本作はとても温かい。

心の内に寄り添う、あたたかなメッセージが込められていたように感じました。

こま助
猿こま

祈りのようにも感じたわ。

影による表現

影を使った心情の表現は秀逸でした。

影は、言葉すら失ってしまった夫婦の代弁者。

影をとおして、夫婦と娘のかけがえのない日々が綴られます。

そして悔やみきれない後悔や悲しみも。

アニメーションならではの表現で、夫婦の感情を柔らかく丁寧に物語の中に織り込んでいました。

色使い

色の使いも良かったですね。

モノクロの画面に、一部だけ登場するカラー。

特に見逃せないのは、星条旗から繋がる赤と青の明滅です。

星条旗の色と、パトランプの色は同じ配色。

アメリカ銃社会への風刺も効いていて、ぐっと考えさせられます。

アニメーションならではの色彩演出で、作品のメッセージが巧みに表現されていました。

まとめ

シンプルなイラストに反して、ずっしりと重もみのある作品でした。

被害者遺族の悲しみや愛情を、アニメーションで丁寧に表現していたのが印象的。

作品全体が愛で締めくくられたことに、作品に込められた未来への祈りを感じました。

こま助
猿こま

余韻に浸りながら、『1950』を聴くのもいいの。

愛情と悲痛が交互に押し寄せる、こころ揺さぶれる作品でした。

おしまい

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▶コマログの中の人

コマログの中のサル。大学時代に心理学のはしっこをかじって以来サル化が進行している。
主夫歴3年妻と2人の子どもと猫と暮らしています。映画は年間300本くらい。いまは毎日子どもとウルトラマン。好きな映画は「素晴らしき哉、人生!」好きな本は串田孫一さんのエッセイ、好きなウルトラマンは、ウルトラマンZ

子育てのためになるインプットと映画について書いています。

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