『PASSING-白い黒人-』は、見た目が白人に近い2人の女性を題材にに、血の一滴にまで人種差別が及んでいた時代をクラシカルなモノクロ映像ででシャープに描いた社会派ヒューマンドラマです。
Netflixで2021年11月10日から配信開始しました。
『PASSING-白い黒人-』基本情報
原題: Passing
製作:アメリカ
時間:99分
監督:レベッカ・ホール
脚本:レベッカ・ホール
原作: ネラ・ラーセン
制作:レベッカ・ラーセンほか
キャスト:
テッサ・トンプソン
ルース・ネッガ
アンドレ・ホランド
ほか
白い黒人というサブタイトルが興味深い映画です。
『PASSING-白い黒人-』あらすじ
画像引用:IMDb
人種差別のはびこるアメリカ、ニューヨークを舞台に、ネラ・ラーセンの小説「白い黒人」を原作に描く社会派ヒューマンドラマ。
子供時代の友人アイリーンとクレアはニューヨークで偶然の再会を果たす。黒人でありながら白人のような肌をもつ2人だったが、アイリーンは黒人として生き、一方のクレアは白人と偽り白人男性と結婚していた。交流を重ね親交を取り戻す2人。しかしアイリーンの心中は穏やかではなかった。
PASSINGとは?
タイトルPASSINGの意味を調べてみました。
また、「PASSING」は黒人が素性を隠し白人としていきていくことを指し、人種差別の厳しいアメリカを生抜くひとつの術でした。
本作には白人として生きる黒人が登場しますが、辞書的な意味も気にかかります。
『PASSING-白い黒人-』の評価をチェック
3つの映画評価サイトIMDb、Filmarks、RottenTomatoesから『PASSING-白い黒人-』の評価をまとめてみました。
評価は、おおよそ6~7越えほど。
IMDbの集計での評価は10段階で平均6.5(票数1,050)、票数は7に集中しています。
次点で6,8がつづき高評価の傾向がみられます。
公開されて間もない情報ですが、NETFLIX作品としては高評価といえそうです。
『PASSING-白い黒人-』感想
画像引用:IMDb
ストーリー 4☆☆☆☆
音楽 4☆☆☆☆
映像 4☆☆☆☆
キャスト 3☆☆☆
※5点満点で評価しています。
ここからは見どころを解説します。
※作品を楽しんでいただきたいので物語のネタバレはありません。
『PASSING-白い黒人-』3つの見所を解説
- 白い黒人という存在
- アメリカにはびこる人種差別
- 余白に流れるジャズの心地よさ
白い黒人という存在
本作には2人の白い黒人が登場します。
異なる人生を選択した2人は何を思うのか。
その問いに向き合う女性の姿を描いたヒューマンドラマです。
アメリカにはびこる人種差別
肌の色だけで規定されない人種分類の差別が本作のポイント。
ワンドロップ・ルールの原則、血の一滴でも黒人(アフリカ系)が混ざっていれば黒人とみなすという考えがまかり通る時代が本作の背景にはあります。
作中でも人種差別と自らのアイデンティティの中で苦悩する女性の姿が描かれています。
余白に流れるジャズの心地よさ
BGMには、1920年代ハーレム・ルネサンスを思わせるジャズの音色が心地よく流れます。
時代の空気感を象徴するとともに、物語にどこか詩的な演出を感じさてくれるメロディ。
モノクロームの映像にジャズのリズムが沁みます。
エンドクレジットの余韻もいい感じ
まとめ
今回は、NETFLIX『PASSING-白い黒人-』を紹介しました。
Netflixで2021年11月10日から配信された本作、気になる方は是非ご覧ください。
このブログが皆さんの映画ライフの一助になれば幸いです。
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