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実在のモデル・ロケ地は?『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』

フレンチ・ディスパッチ ヒューマン

『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』はウェス・アンダーソン長編10本目となる監督作品です。

物語の舞台は、20世紀フランスの架空の街アンニュイ=シュール=ブラゼ。

架空の雑誌「フレンチ・ディスパッチ」の編集長が集めた曲者ぞろいの記者たちにまつわるストーリーがオムニバス形式で描かれます。

※本記事では『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』を『フレンチ・ディスパッチ』と表記させていただいています。

こんにちは、猿こまです(@aoi_saru
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唯一無二の世界観!ウェス・アンダーソン監督作品『フレンチ・ディスパッチ』をレビューします。

・モデルとなった雑誌『NEW YORKER』
・くせ者だらけの記者たち実在のモデル
・架空の街アンニュイ=シュール=ブラゼのロケ地

作品情報

本記事の画像は『フレンチ・ディスパッチ』オフィシャルサイトよりお借りしています。

フレンチ・ディスパッチ

原題 The French Dispatch of the Liberty, Kansas Evening Sun
製作 2021年(アメリカ)
配給 ディズニー
時間 108分

スタッフ

監督 ウェス・アンダーソン
脚本 ウェス・アンダーソン
制作 ウェス・アンダーソン、ジェレミー・ドーソン
音楽 アレクサンドル・デスプラ

キャスト

ベニチオ・デル・トロ
エイドリアン・ブロディ
ティルダ・スウィントン
レア・セドゥ
フランシス・マクドーマンド
ティモシー・シャラメ
リナ・クードリ
ジェフリー・ライト
マチュー・アマルリック
スティーブ・パーク
ビル・マーレイ
オーウェン・ウィルソン
クリストフ・ヴァルツ
エドワード・ノートン
ジェイソン・シュワルツマン
アンジェリカ・ヒューストン
ほか
猿こま
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ウェス作品の常連から初参加まで非常に魅力的な出演陣!キャスト紹介だけでちょっと長くなってしまいました。

『フレンチ・ディスパッチ』のモデルは雑誌ニューヨーカー

1925年2月創刊の雑誌「NEW YORKER」の表紙画像参照:THE NEWYORKER 公式

『フレンチ・ディスパッチ』のモデルとなったのはアメリカの老舗雑誌「ニューヨーカー」

本編に登場する記者たちにもそれぞれモデルが存在します。

フレンチ・ディスパッチ編集著アーサー・ハウイッツァー・Jr(ビル・マーレイ)

編集長 アーサー・ハウイッツァー・Jr(ビル・マーレイ)のモデルとなったのは、「ニューヨーカー」の創刊者ハロルド・ロスと2代目編集長ウィリアム・ショーン。ハロルドは情に厚い人物として知られています。

フレンチ・ディスパッチ美術系の批評家J・K・L・ベレンセン(ティルダ・スウィントン)

批評家 J・K・L・ベレンセン(ティルダ・スウィントン)のモデルは、美術評論家でありアート講師のロザモンド・ベルニエ。フランス文化への貢献から芸術文化勲章「オフィシエ」を受賞しています。

フレンチ・ディスパッチジャーナリストのルシンダ・クレメンツ(フランシス・マクドーマンド)

ジャーナリストのルシンダ・クレメンツ(フランシス・マクドーマンド)のモデルは、作家メイヴィス・ギャラント彼女はジャーナリストから作家に転身し、「ニューヨーカー」には100以上の短編を寄稿しました。

フレンチ・ディスパッチグルメ記者 ローバック・ライト(ジェフェリー・ライト)

グルメ記者 ローバック・ライト(ジェフェリー・ライト)のモデルは、第二次世界大戦の戦記記者としても活躍したA・J・リーブリング、公民権運動の中心人物でもあった作家ジェームズ・ボールドウィン、ピューリッツァー賞受賞の劇作家テネシー・ウィリアムズ

フレンチ・ディスパッチライター エルブサン・サゼラック(オーウェン・ウィルソン)

ライターのエルブサン・サゼラック(オーウェン・ウィルソン)のモデルは、ノンフィクション作家のジョゼフ・ミッチェル、ベルギー出身の作家リュック・サンテ、ストリートファッションスナップ界の伝説的フォトグラファー ビル・カニンガム(ブルーの作業着姿に自転車がトレードマーク)

フレンチ・ディスパッチ画商 ジュリアン・カダージオ(エイドリアン・ブロディ)

画商 ジュリアン・カダージオ(エイドリアン・ブロディ)のモデルは、伝説の画商ジョゼフ・デュヴィーン。ストーリー1の「確固たる名作」は彼の半生を描いた『画商デュヴィーンの優雅な商売』から着想を得ている。

『フレンチ・ディスパッチ』のロケ地

フレンチ・ディスパッチ

本作の舞台となる架空の街アンニュイ=シュール=ブラゼのロケ地にはフランスの”アングレーム”という街が選ばれました。

アングレームはヌーヴェル=アキテーヌ地域県の南西地区にあるエリアです。

ここにセットを作り上げて撮影が行われました。

猿こま
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アングレームにある古いフェルト工場がメインの撮影スタジオとして使われたそうです。

「 警察署長の食事室」のストーリーに差し込まれたアニメーションでは、アングレーム市が開催している国際漫画際へのリスペクトが捧げられています。

1974年から始まったアングレーム国際漫画際はヨーロッパ最大級のバンド・デシネのイベントで、「漫画界のカンヌ」とも呼ばれています。

『フレンチ・ディスパッチ』の評価・感想

「もう一回観たい!」エンドロールが流れ始めて真っ先にそう思いました。映像の情報量が多くて追いつけなかったこともありますが、映画作家ウェス・アンダーソンが雑誌というメディアを再解釈してみせた映像とストーリーにすっかり虜になってしまったのです。彼はCGを使わなことでも知られていますが、本当にアナログ撮影したのかと疑いたくなるほどの演出が盛りだくさんでした。ウェス・アンダーソン流の映画雑誌を作り上げた各分野のプロフェッショナル達の仕事にも脱帽です。
感想は、twitter(@aoi_saru)でも更新してます。

 

おすすめ度 4.2
ストーリー ☆☆☆
音楽 ☆☆☆☆
映像 ☆☆☆☆☆
キャスト ☆☆☆☆☆

5段階評価です

猿こま
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作家性やムードのある作品を観たいときにオススメ!映像・美術・俳優そのどれもが替えのきかない唯一無二の掛け合わせで生み出された映画です。

ここからは、一部ネタバレも含みます。

ぜひ本編視聴後にご覧ください。

▶コマログの中の人

コマログの中のサル。大学時代に心理学のはしっこをかじって以来サル化が進行している。
主夫歴3年妻と2人の子どもと猫と暮らしています。映画は年間300本くらい。いまは毎日子どもとウルトラマン。好きな映画は「素晴らしき哉、人生!」好きな本は串田孫一さんのエッセイ、好きなウルトラマンは、ウルトラマンZ

子育てのためになるインプットと映画について書いています。

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