この記事では、ルパン三世 PART6エピソード0-時代-の魅力を登場する一本の酒瓶から紹介します。一部本編の内容も含んでいますのでご了承の上お読みください。
掲載画像は、ルパン三世 PART6公式ホームページよりお借りしました。
こんにちは、猿こまです(@aoi_saru)
ルパン三世 PART6エピソード0-時代-作中に実在するお酒が登場しているのはご存知ですか?
その名もサントリークレスト。
エピソード0といえば、テレビシリーズ開始年の1971が刻まれたボトルが話題になりましたが、今回はサントリークレストから本作の魅力を掘り下げてみます。
『ルパン三世 PART6エピソード0-時代-』概要
「エピソード0-時代-」はアニメ化50周年の節目の年に放送となったテレビシリーズ6作目『ルパン三世 PART6』の初回作として2021年10月9日に放送されました。
同年9月7日に勇退が発表された次元大介の声優を務める小林清志が参加する最後のルパン作品です。
次元大介にフォーカスし、ルパン、五ェ門、不二子、銭形のメインキャラクターそれぞれとのツーショートシーンを繋ぎ綴られたメモリアルなストーリとなりました。
公式サイトより、小林清志氏と新たに次元役のバトンを受ける大塚明夫氏のコメントが発表されています。
小林清志氏コメント
画像:小林清志(左)と大塚明夫(右)
ルパンは俺にとって一生ものの仕事であった。命をかけてきた。
我儘を言えば90歳までやっていたかったが残念。
何とかかじりついていたかったが無理だった。
歳をとればそれなりの深みが出てくるはずだ。ただ映像とのギャップがあるか。話は違うが以前、明夫ちゃんに聞かれたことがある。
「なぜ親父は五ェ門を辞めたんでしょう?」と。
親氏とは大塚周夫先輩である。答えに窮したことがある。
さぞ先輩も無念だったにちがいない。
一部の方々から言われる事があるのは、次元は歳をとった 聞きづらい。
当たり前だ わたしゃ 齢88歳である。俺なりに努力した結果だ。
これからはそう言われることを気にしないですむ。ほっとしている。あとは 明夫ちゃんに委ねます。
頑張ってちょうだい。
ただ、次元はそんじょそこらの悪党とは違うぞ。
江戸のイキというもんだ。変な話だが、次元は江戸っ子だ。
明夫ちゃん、これは難しいぞ。
雰囲気はJAZZにも似ているんだ。最後に
これまで応援してくれた人たちにお礼を申し上げる。ありがとうございました。ルパン。俺はそろそろずらかるぜ。
あばよ。
大塚明夫氏コメント
身が引き締まりました。
清志さんの想い、
たしかに掴んで離さないよう精進します。思えば僕は大魔王シャザーンで清志さんの声に出逢い、妖怪人間ベムを経て、
そして次元大介に憧れました。小学5年生だったと思います。
清志さんが50年をかけて生命を吹き込んだ次元大介は、もはや清志さんそのものだと思っています。
次元大介から清志さんじゃない声が聞こえてきたらイヤです。もしかしたら誰よりも。
だからこそ、そんな自分さえも納得させ得る次元大介になろうと 勝手乍ら心に決めました。
江戸の粋、江戸っ子、JAZZ、胸にしっかり刻んでバトン、受け取らせていただきます!
『ルパン三世 PART6エピソード0-時代-』あらすじ
「とうとう俺も潮時かもしれねぇな」
――監獄の中で、次元大介はめずらしく人生について考えていた。
味気ないドローンによる追跡や、機能性だけを追求した玩具みたいな銃、現代の最先端技術にあぐらをかいた警官たち……
ロマンの欠片もない、つまらない時代――そう嘆く次元は、泥棒稼業から足を洗い、ルパンたちと別れる決心をする。
サントリークレストとは
サントリークレストは、サントリーの創業90周年に合わせて1989年にリリースされたブランドです。
1990年にボトルデザインが一新され、2006年に終売となりました。
CMイメージキャラクターには黒澤明監督、ショーン・コネリーが起用され、映画界との縁と同時にサントリーの本気度を感じます。
石川さゆりの「ウィスキーがお好きでしょ」といえば角ハイボールのイメージが強い曲ですが、実は「サントリークレスト12年」のCM曲として企画制作されたものなんですよ。
サントリー クレスト登場シーン
サントリークレストが登場するのはエピソード0の終盤。
銭形にアジトを突き止められたルパン一味が逃走する際に、おとり役をかって出た次元の用意した酒瓶の中に確認できます。
形とロゴマークの位置などから、ボトルデザインが一新された1990年以降のものです。
次元は、この酒瓶を利用して銭形の追跡をみごとに食い止めました。
『ルパン三世 PART6エピソード0-時代-』をサントリークレストで考察
サントリークレストは、次元を演じる小林への最後の花向けとして添えられたお酒と考えられます。
理由は2つ。
・サントリークレストが「終売品」であること。
ブランド名の「クレスト」は、小林へのリスペクトそのものに思えます。
意味は英語で頂上。転じて最高峰をたたえる際に使われる言葉です。
また終売となったお酒を使うことで、小林のラスト次元を想起させるのも憎い演出。
ボトルデザインに終売当時のものを採用していることからも、意図的な演出であったことがうかがえます。
無口な次元に語らせず、語りかけることもなく、一本の酒で送り出す。
50年以上の長きに渡り次元を演じた小林の勇退にあたり、言葉ではなく酒で最大の賛辞と敬意を示した、作り手からの粋な計らいにおもえてならないのです。
なんと渋かっこいい!仲間を守るために割れた酒瓶。それを背にして歩き出す次元に、時代の境界線をはっきりと感じました。
まとめ
今回は、『ルパン三世 PART6エピソード0-時代-』の考察とサントリークレストをご紹介しました。
登場シーンはぜひ本編で確認してみてください。
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最後までお読みいただきありがとうございました。
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